4月11日

信仰者の物語を紡ぎ出そう!


「おしん」「渡る世間は鬼ばかり」など、大人気となったドラマを手掛けた脚本家の橋田寿美子さんが、先日95歳で亡くなりました。

流行の変化や人気の浮き沈みの激しいテレビ業界で50年以上に亘って第一線で活躍し続けた脚本家の死去を悼み、テレビや新聞、雑誌での追悼番組や特集が次々に組まれています。

伝道旅行で海外に出掛けると、私が日本から来た伝道者だと知った人々が、馴染みのある日本のモノの名を口にして話しかけてきます。

自動車のToyotaやNissan、Hondaに始まり、電化製品のSonyやPanasonic、スポーツ選手では、サッカーのホンダやカガワ、野球のイチローなどの名前もしばしば耳にします。アニメのドラえもんやセーラームーン、ドラゴンボールやワンピースも人気です。サッカーの翼くんも有名です。

そして、東南アジアの国々で、そんなに人気なんだと驚いたのが「おしん」でした。

貧しい境遇から忍耐と努力を重ねて人生を切り拓いていく、か弱いはずの女性の芯のある生き方が、発展途上の社会にいる人々には、素朴な田舎の情景なども相俟って共感を呼んだのでしょう。

最近、以前大ヒットしたアメリカ製の犯罪サスペンスドラマの日本版を結構真面目に見ていたのですが、ストーリーを楽しみつつも、登場人物たちが日本人ではあり得ない考え方や行動をするので、“日本人にそれはないよ!そんな行動しないよぉ~”と勝手にテレビに向かって突っ込んでいました。

やはり翻訳された洋物と、日本人独自の感性とはどこか齟齬が生じるのです。

亡くなった橋田さんの脚本が大人気だったのは、日本人独特のイジイジ、ムカムカ、ソワソワ、オロオロ、ハラハラ、ザワザワ、イライラ…といった感情や普段言葉にしきれない心のひだにある感覚を、庶民の目線でうまく描き出していたからなのだと思います。

イースターを先週お祝いしたばかりです。主キリストの“十字架と復活”への関心をしばらく失くして良いはずがありません。むしろ、これからの日々において、この“十字架と復活”の恵みを、私たちは自分自身の生活に定着させ、人生での大きな恵みの事実を経験していきたいのです。

日本のキリスト教界には橋田さんのような脚本家や日本の信仰者の心情や人生の確信を描き出してくれる小説家が不足しています。であるなら、私たち一人一人が“十字架と復活”を実体験している者としての真実の物語を紡ぎ出していくことが必要なのです。

主キリストの“十字架と復活”の証し人として、恵みと感謝の溢れる日々を歩んでまいりましょう。主キリストが共にいてくださるからこその、味わい深い物語が存在しているはずです。