12月28日


たくさんの“感謝”を言葉にしよう!

 イギリス•スコットランドの中心都市エディンバラで取材活動を始めた、ある新聞社の特派員がバスに乗った際、乗客が口々に運転手にかける言葉に驚いたのだそうです。“チアーズ!”…普通、日本人である私たちは“チアーズ(Cheers)!”と聞けば“乾杯!”と簡単に脳内変換してしまいます。しかし、いくらお酒好きの多い英国人でも、運転手がグラス片手に運転しているはずはなく、乗客たちもバスの中での酒盛りをしている訳ではありません。

 実はCheersという言葉には、良く知られている“乾杯!”という意味の他、誰かを支援、応援する、喝采を送る…という意味があり、また、イギリス英語の俗語では“ありがとう!”というラフな意味で用いられることがあるのだそうです。ですから、このバスでの話の場合は、乗客が運転手に簡略にお礼の言葉を述べている…ということなのです。もし、日本語で表現すれば“どうも!”とか、関西人なら“毎度!”とか“おおきに!”のような使い方をしているのでしょう。英語が外国語である日本人の耳には意外な表現のように聞こえても、現地の人々の間ではきっと潤滑剤のように用いられている表現なのだと思います。

 恐らく、教会生活の中で、私たちが普段何気なく口にしている“感謝します!”も似たように意外な表現に聞こえるかもしれません。私たちの教会に初めて来られた方なら、私たちが口々に“感謝します!”と言うのを聞くと、一体何がそんなに感謝なのか?と不思議に感じられることがあるかもしれません。特別物凄いことが起こった訳でなくても、“今日もあなたに出会えて感謝します!”…から始まって、私たちは普段から一つ一つの状況や事柄にあって感謝するようにしている訳です。さぁ、クリスマスが終わって、物凄い勢いで年末年始の日々を過ごすタイミングになっているのですが、そんな中で、私たちはいつも以上に、“神様に感謝”し、“人々に感謝”する者でありたいと思います。

 あなたの2025年は、どのような一年でしたか? 大いに恵まれた、物凄い祝福の一年だった…という方もおられるでしょうし、中には、本当に大変だった、辛かった…と感じる方もおいででしょう。でも、そんな悲喜こもごもの全てをひっくるめて受けとめて、私たちは“感謝”して、この一年を締めくくり、新たな一年に向けての歩みを進めたいと思います。それもいつも以上に、たくさんの“感謝”を口にするこの年末年始の一週間でありたいと思います。さぁ、感謝をもって年をまたぐ一週間を過ごしてまいりましょう。