人から人へと伝えられる福音

…預言者イザヤの書を読んでいるのが聞こえたので、「あなたは、読んでいることが、わかりますか。」と言った。 すると、その人は、「導く人がなければ、どうしてわかりましょう。」と言った。そして馬車に乗っていっしょにすわるように、ピリポに頼んだ。…ピリポは口を開き、この聖句から始めて、イエスのことを彼に宣べ伝えた。 …「ご覧なさい。水があります。私がバプテスマを受けるのに、何かさしつかえがあるでしょうか。」そして馬車を止めさせ、ピリポも宦官も水の中へ降りて行き、ピリポは宦官にバプテスマを授けた。                                                     使徒の働き8章26節~40節   

先週の月曜日から、マレーシア伝道に出かけましたが、昨日元気に戻って来ました。皆さんのお祈りに感謝します。17回の集会と神学校での授業をさせて頂きました。ムーイ先生のところでは、千人入る礼拝堂が出来上がり、今年も60名の神学生を各国に送り出しました。すでに卒業している人々は、それぞれに用いられ、大成功をしています。日本はあらゆる面で停滞感が覆っていますが、神の恵みに結びつく私たちは、夢を持って成長していきましょう。
今日の箇所は、教会のお世話役のピリポが、世界の歴史を変える大きな働きに用いられる場面です。ここからイエス・キリストの福音の恵みの特長を学びましょう。

1.福音は人から人へと伝わるもの

この宦官は、預言者イザヤの書を読んでいましたが、その内容が理解できませんでした。彼はピリポを通して、初めて福音がわかったのです。福音は人から人へと伝えられなければならないのです。世の中では、人から人へと伝わるものは、感染症や、悪い情報の方が多いのです。あなたの口が語っているのは何でしょうか。悪口や批判、文句ばかりが出ていませんか? 私たちは良いものを伝えたいのです。怒りや不平不満ではなく、いつも聖書のことばを語り、とりなしの祈りをする者になりましょう。

2.福音はイエスのことを伝える

そして、35節にあるように、人に伝える中身は、何と言っても主イエス・キリスト、十字架と復活の恵みです。これ抜きにして福音はあり得ません。
マレーシアで、金儲けのためには手段を選ばずのやり手のビジネスマンが救われ、今はビジネスを整理して人々の幸せのために役立つビジネスへと方向転換しています。毎晩酔いつぶれてカラオケを歌っていた部屋が、今では家庭集会をもち、人の救われる場所となっています。彼の口から出るのはいつも救い主イエスのことです。あなたの心を満たしているのは何ですか? 怒りや人への恨み、あるいは自分の趣味や恋人のことですか?
しかし、福音においては、どんなときも私たちを幸せにするのはイエスです。私たちの罪を全部背負って死んでくださった主を喜ぶ思いで心を満たせば、必ず道が開けます。

3.福音の恵みは行動を生み出す

福音を受け入れたこの宦官は、ピリポに、今洗礼を授けてほしいと言います。ピリポは直ぐにバプテスマを授け、宦官はクリスチャンになりました。福音は、考えるだけでなく行動するものです。この宦官は、いつか知識が深くなったら、もっと理解できたらではなく、今すぐ洗礼をと願ったのです。
口先だけや、屁理屈だけで終わり、後悔だけが残るクリスチャンではなく、目に見える場所で信仰を表すのが本物のクリスチャンです。聖霊に満たされて福音を活かしていく行動を与えられましょう。
私たちは福音を頂いている者として、良いものを伝える者でありたいし、福音を伝えたいのです。そして、いつも信仰者として行動する者となりましょう。