4月28日


“IKIGAI”のある人生を目指して!

カラオケやポケモンといった言葉は、別の言葉に訳さなくても、そのままのKaraokeやPokemonで世界の各地で通用します。

また近年では、物を大切にする日本の文化が世界的な環境保護にも役立つはずだ、と“Mottainai(もったいない)”という言葉が国際的に普及しましたし、日本のポップカルチャーが全世界に紹介されていく中で、“Kawaii(かわいい)”という表現が世界の若者たちの間で使われるようになってきています。

最近では、“IKIGAI”…そう、“生きがい”という言葉が世界的に広く知られるようになってきました。東京在住のスペイン人作家であるエクトル・ガルシア氏による自己啓発本“IKIGAI”がアメリカを始めとして全世界で500万冊以上売れる大ヒットを記録してからのことだと言われています。

“生きがい”を英語に訳すと、“Purpose of life(人生の目的)”となって、確かにわかってもらえたような気になるのですが、本来の“生きがい”が持つ、シンプルに心に響き、何気ない日常の行動にまで意味を与えている価値観を表現するような言葉は、多くの外国語には無いと言われています。

この“生きがい”という言葉を考える時、実は、クリスチャンである私たちは他の誰よりも深く“生きがい”を受けとめて理解できる可能性を持っています。“生きがい”は、毎日の何気ない風景の中にも喜びを見い出し、飾りや虚勢を克服した本当の自分と向き合い、人生の全体を見渡した上で感じることができる生きる意味のことですが、それを一番正しく理解できるのはクリスチャンではないかと思います。

なぜかと言うと、“生きる”ことの本当の意味は、“死ぬこと”の受けとめができてこそ可能になるからです。パウロはこう語っています。“もし生きるなら、主のために生き、もし死ぬなら、主のために死ぬのです。ですから、生きるにしても、死ぬにしても、私たちは主のものです(ローマ14:8)。” 主キリストと共に死んで、共に生きる…と告白できる私たちこそ、実は“生きがい”を上辺だけでなく、深まりや感謝を込めて理解することができるのです。

私は、主キリストを信じる信仰が、しばしば私たち日本人の美徳とするところを、深く正しく引き出してくれるのでは?と感じています。今、世界の人々の心に届きつつある“生きがい”の概念が、単なる人間的な感覚の言葉で終わることなく、主キリストの愛といのちで裏打ちされたものとなりますように。さぁ、主にある“生きがい”を感じつつ、前進し続けましょう。