10月12日




世の中に拡がる冷たい心に要注意!

 周囲の誰かにいつも皮肉を言い、何があるにせよ、いつも文句ばかり言っている人になってしまわないよう、お互いに気をつけてまいりましょう。世の中には、そんな“冷たい心”の病が蔓延しているようで、他人を批判していることがカッコ良いかのように錯覚したり、物事のからくりをすべてお金や欲望の理論で片付けようとする、何事にも水を差す傾向が溢れているからです。

 そんな中で先日、大阪市此花区に住む76歳の女性が区役所から感謝状を受け取りました。理由は、区内にある夢洲(ゆめしま)で行われ、先日、閉幕した大阪・関西万博の魅力発信に大きく貢献したから…というもの。“万博おばあちゃん”の愛称で知られた女性です。開幕の4月13日から閉幕した10月13日まで、全184日間、会場に通い詰め、“万博を訪れた最多日数”の記録保持者としてギネス世界記録にも認定されたのでした。此花区からは万博広報大使を委嘱(いしょく)され、区の広報誌には万博の魅力を綴ったコラムを掲載するなど、文字通り“万博漬け”の6ヶ月間を過ごされたのでした。凄いのは、この方はそもそも愛知県瀬戸市の住人なのですが、万博が大好きだから…と、夢洲近くにわざわざ引っ越しまでして通い詰めたことです。

 今回の万博は、1970年の大阪万博以来、55年ぶりに開催された世界での最高ランクの万博であったのですが、在京のテレビ局や大手新聞各社の対応は開催前から大変冷ややかなものでした。世界的パンデミックとなったコロナ禍の影響や東京オリンピックでのお金の流れの不祥事の煽りも受けて準備が大幅に遅れました。開幕前には工事全体の遅れのみならず、埋め立て地の地盤の弱さやメタンガスの発生、ユスリカの大量発生やパビリオン建設に関する工事代金未払い問題…など、連日、大規模な健康被害や大事故さえ起こしかねない不備だらけの催しとして、徹底的に水を差すような報道が相次いでいたのでした。  

 にもかかわらず、関西在住の人々の間で人気沸騰し、全世界からインバウンド客も押し寄せて、大盛況の万博になっていきました。“万博は楽しい!最高だ!”と一般の人々が魅力を発信し続けた結果、会計的にも黒字を生み出すまでになりました。今、何かをしようとする人の足を引っ張る…ということが流行のようになりつつあります。しかし、私たちは物事を積極的に、肯定的に、建設的に受けとめ、前向きな心で行動していきたいと思うのです。あなたも“冷たい心”に汚染されませんように。むしろ、何事であっても、人々にも周囲の世の中にも、神の愛と聖霊の力に基づく温かな心、熱い思いで関わってまいりましょう。