世に生きるキリスト者として

エズラ記6章6節~15節

…神の宮の工事をそのままやらせておけ。…また、その必要とする物…を、エルサレムにいる祭司たちの求めに応じて、毎日怠りなく彼らに与えよ。こうして彼らが天の神になだめのかおりをささげ、王と王子たちの長寿を祈るようにせよ。…私ダリヨスは命令を下す。まちがいなくこれを守れ。」…ユダヤ人の長老たちは、預言者ハガイとイドの子ゼカリヤの預言によって、これを建てて成功した。彼らはイスラエルの神の命令により、また、クロスと、ダリヨスと、ペルシヤの王アルタシャスタの命令によって、これを建て終えた。…


エズラ記には、バビロンに捕らえられていたユダヤ人たちが、クロス王の出した解放令によってエルサレムに帰還し、破壊されていた神殿を完成させるまでの経緯が記されています。

神殿再建工事は、外側から働く妨害によって人々が意気消沈し、しばらくの間、中断していました。その後、ハガイとゼカリヤという二人の預言者に励まされて工事は再開されるのですが、再び工事に異議を唱える者が出ました。

その時、クロス王から数えて3代目となるダリヨス王がバビロンの保管文書を調査させ、確かにクロス王が神殿建設の命令を下していたことが明らかになりました。それにより、ダリヨス王は工事を後押しする政策を取り、神殿は完成へと至りました。

1.全ての事は神の御手の中にある

今から2500年前の時代に、クロス王が出した工事開始の命令文書が16年経過しても保管されていたことは、奇跡だと思いませんか。

そして、ダリヨス王がそれを無視せずに再建を受け継いだことも、神様の奇跡でした。さらに、神様を礼拝する場である神殿に必要なものは、王の宝物庫から調達してよいという命令も出されたのです(エズラ7:19-22)。

これは全て、神様の命令だったということが最初に書かれています(エズラ1:1)。クロス王を奮い立たせてユダヤ人に宮を建てさせようとしたのは、神様の霊だったのです。

神様によって始められたことは、どのような妨害が起こっても、全て神様の手の中にあります。今のこの状況も、全て神様の御手の中にあることを知りましょう。

2.世の中の力と協調する

私たちは何があっても神様を信頼して従う者でありたいと思います。その意味では、この世と調子を合わせてはいけません。

けれど、私たちは病気になれば医療に頼ります。それが頼みの綱ではありませんが、世の中のものや制度の中で生活しています。神殿の再建も、ユダヤ人の熱心な信仰だけによって成されたのではなく、ある意味、クロス、ダリヨス、アルタシャスタの王の権威をもって成されました。

私たちは、世の中の人々、機関、制度のために協力することも必要なのです。

今、ウイルスに感染してしまうと、家族や職場に迷惑が及ぶ場合があります。そういう意味で、私たちは各々ができるかぎり感染しないよう注意を払い、世の中に協力していく必要があります。

この社会制度も、神様の御手の中にあります。この身を神様に捧げる心を持って、この社会に生かされる者として世に仕えていきましょう。

3.祈りと御言葉によって問題に立ち向かう

世の権力者であるダリヨス王からユダヤ人に、祈りの要請が出されました(エズラ6:10)。祈りの力がなくては、健全な社会は生まれないのです。

私たちは税金を納めたり、経済を回すために買い物をしたりして、この世に生きる者です。そして、私たちは、祈りによって世に仕えていく者でありたいと思います。

神殿再建において、預言者ゼカリヤは「権力によらず、能力によらず、わたしの霊によって(ゼカリヤ4:6)」と、神様の御言葉を伝えました。私たちは、祈りと神様の御言葉を握って、この世の問題に立ち向かいましょう。そして、神様から勝利を与えていただきましょう。

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