すでに成就している聖霊の約束

使徒の働き2章1節~4節, ヨハネの福音書7章37節~39節

五旬節の日になって、みなが一つ所に集まっていた。すると突然、天から、激しい風が吹いてくるような響きが起こり、…みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。
…イエスは立って、大声で言われた。「…わたしを信じる者は、聖書が言っているとおりに、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる。」これは、イエスを信じる者が後になってから受ける御霊のことを言われたのである。イエスはまだ栄光を受けておられなかったので、御霊はまだ注がれていなかったからである。

今日はペンテコステの日(聖霊降臨日)。教会では特別なお祝いの日が三回あり、一つ目はイエスの誕生をお祝いするクリスマス、二つ目は救い主イエスが十字架にかかって三日目によみがえられたことをお祝いするイースター、三つ目が今日のペンテコステです。ユダヤ人たちにとって大切な過越しの祭りの日から50日目のお祝い(五旬節)をペンテコステと言い、クリスチャンにとっては、過越しの祭りはイエスが十字架にかけられた日にあたります。
五旬節に弟子たちはいつものように集まって祈っていたところ、激しい音と共に聖霊がくだり、新しい言葉で祈り始めていたのです。それまでは引っ込み思案で失敗だらけの弟子たちでしたが、聖霊降臨によって大きく変えられ、力に満たされ、イエスを大胆に証しするようになったのです。病める者の上に手を置いて祈れば病気も癒され、彼らのメッセージを通してその日に三千人が救われ、教会が誕生した特別な日がペンテコステです。聖霊降臨を体験した弟子たちの時代が新しく始まり、教会が誕生した重要な変わり目に、大切な3つの要素があったことを確認してまいりましょう。

1.完璧な救い主イエスが常に共におられる

ルカ24章45~47節では、十字架と復活を体験されたイエスは高らかに福音を宣言されました。聖書の預言は十字架と復活のイエスによって、すべての人を罪や悪や呪いから解放される福音。主イエスが救いの業を成就されたことによって文字通り新しい時代が始まるという約束があるのです。私たちの目の前にはいつも完璧な救い主であるイエスがおられることを忘れてはなりません。

2.イエスに従う弟子がいる

ルカ24章48節では、イエスが目の前にいた弟子たちを証人(証し人)と呼んでくださいました。しかし弟子たちはこの言葉に戸惑いを覚えたのでした。なぜなら、イエスから離れ、裏切り、証し人と呼んでもらえるような資格はないと思っていたからです。しかしイエスは、十字架と復活のことを目で見て、はっきりわかっている弟子たちを証人であると呼んでくださったのです。イエスの前に、弱く失敗だらけでもイエスに従おうとする弟子たちがいました。

3.イエスからの約束が与えられた

十字架と復活のイエスがいて、証人と呼ばれた弟子たちがいて、もう一つの要素は、イエスからの約束が与えられたことです。弱くて足りないあなたたちが、神からの力を着せられ、神の栄光のために生きる証し人に変えられるという約束が与えられたのです(ルカ24:49)。人間がする約束は反故にされることもありますが、神からの約束は必ず成就することを覚えておきましょう。そして、五旬節の日(ペンテコステ)に聖霊が天からくだり、その約束は成就したのでした。
それを知った上で、聖霊を受けるとどうなるか。 その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる(ヨハネ7:37-39)と言われたのです。神が私たちに与えてくださる御言葉、祝福、約束を信じて受けるならば、私たちの内側から、心の奥底から生ける水の川、喜びや感謝や力が流れるように溢れ出すと約束されています。その約束は、弟子たちだけにではなく、今を生き、神を信じる私たちにも同じように約束され、すでに成就しているのです。このことを覚えて、信仰生活が自分の努力や清さを求める頑張りからもう一歩進んでほしいのです。いのちを与えてくださった神ですから、何でもすることができます。豊かな聖霊の流れを求め祈りましょう。