主キリストから教えられる信仰
マルコの福音書11章20節~25節
朝早く、通りがかりに見ると、いちじくの木が根まで枯れていた。ペテロは…言った。「先生。ご覧なさい。あなたののろわれたいちじくの木が枯れました。」イエスは答えて言われた。「神を信じなさい。まことに、あなたがたに告げます。だれでも、この山に向かって、『動いて、海にはいれ。』と言って、心の中で疑わず、ただ、自分の言ったとおりになると信じるなら、そのとおりになります。…また立って祈っているとき、だれかに対して恨み事があったら、赦してやりなさい。そうすれば、…父も、あなたがたの罪を赦してくださいます。」
今日から受難週で今度の日曜日がイエス様の死からの復活をお祝いするイースターです。イエス様が私たちの罪を背負い、十字架にかかって死んでくださったことによって、私たちの罪汚れが洗いきよめられ、神の子どもとしてくださいました。
そして、イースターでは、死を超えるいのち、永遠のいのち、よみがえりのいのちを私たちもイエス様と共に体験することができることを感謝しましょう。
そして、今日は「棕櫚の聖日」になります。これは、イエス様がエルサレムに入られた時、人々が棕櫚の枝を取って大歓迎したという出来事に由来しています。
マルコの福音書11章によると、イエス様は強力な軍馬ではなくロバの子を調達してエルサレムに入って行かれました。その時、ユダヤの人々は、イエス様を「ホサナ!偉大な救世主!」と迎え、ローマ帝国に対する反乱軍の王にしてローマ帝国の支配を打ち破り、世界を支配する強い国を造ることを期待しました。
しかし、イエス様は彼らの思惑通りのお方ではありませんでした。歓喜のうちにイエス様をお迎えした同じ人々は、一週間もたたないうちにイエス様を十字架につけることになるのです。
そして今回は、イエス様がエルサレムに入られた時のイチジクの木の話になります。イエス様が実のなっていないイチジクの木に、「今後だれもおまえの実を食べることのないように」とおっしゃった翌日に、そのイチジクの木が枯れていました。
弟子たちは、魔術師の業を見るようにイエス様に驚嘆していましたが、イエス様は22節から23節で「神を信じなさい」と語られました。イエス様が語る「信仰」とはどんなものか3つのポイントで見ていきましょう。
弟子たちは、イエス様の素晴らしい御業にいつも驚嘆していましたが、自分自身の信仰に生かせず、信仰は成長していませんでした。
イエス様は、神を信じるなら、わたしが行う業を見て喜んでいる見物人のままではなく、あなたがた自身も神の力を得ることができるのだと言われました。
私たちも、他人事ではなく、信じる道を選ぼうではありませんか。
2.具体的な変化を生み出す信仰
私たちは、単に内面的な心の平安を得るだけの信仰ではなく、起こりえないような変化を生活の中に具体的に生み出す信仰を求めて祈りましょう。
病のいやし、経済や仕事の繁栄、人間関係の問題など、目の前の山を動かしてくださいと、私たちも祈ろうではありませんか。
信じて疑わず、目の前の現実が変わることを体験しましょう。
3.周囲の人々に恵みをもたらす信仰
私たちの信仰は、独りよがりの孤独な信仰ではありません。神によって罪赦された者は、自分だけが救われて終わりではありません。私たちが受けた赦し、愛、恵みは周りの人々にも流れ出ていくのです。
精神修養や道徳のような信仰ではなく、生きた信仰は私たち自身も造り変え、周りの人も巻き込んで祝福していきます。
ご自分のいのちをあがないの代価として与えてくださったイエス様によって、私たちのいのちは根本的に変えられました。私たちもイエス様から生きた信仰をいただきましょう。
4.聖霊の付与と永遠のいのち
13節~14節、イエス・キリストの救いに与る者は、だれでも聖霊の注ぎを頂くことができます。
聖霊の証印は、御国の世継ぎ、永遠のいのちをいただくことができるという保証です。
神様にあるビジョンを持って生きることはとても幸いです。そこには弱い私たちを助け、大勝利を与える聖霊の約束が保証され、私たちの人生は天国の恵みへとつながるからです。
世界の基が据えられる前から、私たちの存在は神様の御心の中にありました。神様は私たちを可能性に満ちた者に生まれ変わらせ、私たちの人生の中にビジョンを明らかにし、私たちに勝利をもたらす聖霊と永遠のいのちを与えてくださいました。
だからこそ、私たちはイエス様のしもべとなり、神のビジョンを実現していく人生を歩もうではありませんか。
5.生まれる前からの神の選び
救い主イエス・キリストと出会い、クリスチャンとされたことは、とてつもなく大きな恵みです。私たちは、生まれる前から選ばれ、神様のビジョンが備えられた特別な存在なのです。
困難の中で自分を過小評価せず、神から与えられたビジョンに立ち戻りましょう。信仰により、本来の自分へと原点回帰して、生き生きとした力強い歩みを取り戻しましょう。(エペソ1:3-7)