もしもクリスマスがなかったら

第一ヨハネの手紙4章9~10節

神はそのひとり子を世に遣わし、その方によって私たちに、いのちを得させてくださいました。ここに、神の愛が私たちに示されたのです。私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、なだめの供え物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。


 今日はアドベント第1聖日です。アドベントとは、「期待する・待ち望む」という意味で、日本語では待降節。私たちを愛し、救いのために来られたイエス様を待ち望むシーズンです。大らかに楽しく祈りを持って、期待し歩んでまいりましょう。イエス様の誕生から二千年以上たった今、クリスマスは、世界中で一大イベントになっていますが、私は今回の礼拝の備えをしている中で、「もしもクリスマスがなかったら」というテーマをいただきました。寒いこの時期、街にはイルミネーションが輝き、クリスマスソングが流れ、わくわくし、パーティーやプレゼントで愛を確認し、幸福を感じます。歴史の中では、クリスマスは休戦、和平交渉が進みました。クリスマスは、世の中にも特別な恵みが与えられた時です。しかし、もしもクリスマスがなければ、全く違う大変なことになっていたことを、4つのポイントで押さえておきましょう。

1.  光の到来→暗闇からの救い!

 この初代教会の時代、12月25日は闇が一番長い冬至でした。ローマ帝国の人々は、光を求めて、皇帝や守護神を祝いました。しかし、クリスチャンたちは、真の神様を礼拝しようと、同じ日をイエス・キリストの誕生日を祝うクリスマス、キリスト祭りとしたのです。私たちの人生の暗闇の中にまことの光であられる御方、イエス様がやって来てくださいました。(参照:ヨハネ1:9、ヨハネ8:12)。もし、クリスマスがなければ、私たちは闇の中を歩む以外ありませんでしたが、イエス様は最も暗い所に光としてやって来られました。努力や直感で闇の中でも方向がわかると言うのではなく、光であるイエス様を受け入れましょう。

2. 救いの完成→罪からの救い!

 イエス様は、私たち罪人を招き、罪から救うためにご自分のいのちを罪の贖いの代価として与えてくださいました(参照:マルコ2:17)。クリスマスがなければ、私たちの心は罪人のままで、人に対する憎しみ、嘘…罪の影響を受け続けていたでしょう。しかし、イエス様は、私たちを罪から救い出し、憎しみから愛へと造り変えてくださいました。その救いは、私たちだけに留まらず、周りの人をも救いのある人生へと変えてくださるのです。(参照:使徒16:31)

3.永遠のいのちの希望→死からの救い!

 私たちは良き羊飼いであるイエス様の元にあり、そのいのちを豊かに持つことができるのです(参照ヨハネ10:10、3:16)。イエス様がこの世に来てくださらなければ、私たちは永遠のいのちの希望を持つことはできませんでした。肉体の死で終わっていたでしょう。死の瞬間、死を超えるいのちがそこに与えられるのです。だから、私たちは恐れないで人生を歩むことができます。たとえ死んでも大丈夫。永遠のいのちが与えられていることを感謝したいと思います。

4.勝利の実現→敗北からの救い!

 世の中には、良いことも悪いこともありますが、イエス様が来られると、必ず勝利と栄光で終わります。世の中には様々な力が存在し、小さな私たちは敗北したでしょう。しかし、イエス様を信じるとは、イエス様の愛にすがることではなく、私たち自身をも勝利に導くのです(参照Ⅰヨハネ5:5、ローマ8:37)。イエス様が来てくださったことによって、私たちの人生が勝利へと変えられました。私たちに、このクリスマスが与えられたことを感謝して祈りましょう。

 

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