硬直し病んだ人生からの解放

…エルサレムには…ベテスダと呼ばれる池があって、五つの回廊がついていた。その中に大ぜいの病人…が伏せっていた。そこに、三十八年もの間、病気にかかっている人がいた。イエスは彼が伏せっているのを見…て、彼に言われた。「よくなりたいか。」病人は答えた。「主よ。私には、水がかき回されたとき、池の中に私を入れてくれる人がいません。行きかけると、もうほかの人が先に降りて行くのです。」イエスは彼に言われた。「起きて、床を取り上げて歩きなさい。」すると、その人はすぐに直って、床を取り上げて歩き出した。…

今日は癒しの礼拝です。癒しとは「病が治る」だけにとどまりません。主の癒しの力は、硬直化した私たちを解きほぐし、本来あるべき命の躍動感や成長のある私たちへと連れ戻してくださるのです。

あなたの生活が、いつの間にか喜びのない状況に凝り固まって、そこから抜け出せない状況であれば、信仰を働かせ、悪い状況を打破しましょう！

この秋の日々、柔軟に神の新しい恵みを頂きながら、成長していく毎日を体験してまいりましょう。

今日の聖書箇所には、ベテスダと呼ばれる池の回廊で、イエス様が一人の男性を癒した物語が記されています。当時、ベテスダの池の水が動いた瞬間、真っ先に池に入った人は癒されると言われていました。そのため、池の周りにはたくさんの病人たちが伏せっていました。イエス様はその中で、３８年もの間、池に入れず、伏せっていた男の病を癒されたのです。

今日はこの箇所から、主は、悪い状態で凝り固まっている私たちの人生さえ癒し、解放してくださること学びたいと思います。３つの凝り固まった不幸な状況からイエス様は解放してくださいました。

１. ３８年間の虚しい日々！

主は、３８年の虚しい日々から彼を解放してくださいました。

彼は噂だけを頼りにベテスダの回廊に38年も伏せっていました。つまり、３８年もの間、何の変化や成長もない、凝り固まった人生を送っていたのです。

私たちも自分の人生の中で、虚しいとわかりながらも、その習慣をずっと続けてしまうことはないでしょうか？しかし、主イエスは、命を楽しめない、価値を見出せない、そういった悪い凝り固まった状況から助け出してくださるのです！

２. 病人としてのふさいだ心！

彼の周りにはいつも大勢の病人たちがいました。彼はいつしかその環境に染まり、病人のメンタリティ(諦め)に陥っていたのです。

これが良くないことだとわかっていても、そこに留まり続けていると、それがあたりまえになり、抜け出せなくなってしまう。その心のまま、３８年の時が経ったのです。しかし、主は、「起きて、床を取り上げて歩きなさい」と、たった一言でそこから抜け出させてくださったのです！

３. 愚痴や不平を言う習慣！

素直な人なら、イエス様から「よくなりたいか」と言われたら、「はい、イエス様の力で元気にしてください」と答えるのが自然でしょう。

しかし、彼は愚痴や不満をイエス様にこぼしたのです。彼は人を恨んだり、憎んだりする悪い流れの中に留まり続けたことにより、身体だけでなく命も硬直化したのです。しかし、そんな彼をイエス様は解放してくださいました。

彼が過ごした３８年の虚しい日々に対して、イエス様が与えられた時は「今」でした。彼はこれからも病気でい続けると思いこんでいた。しかし主は、「今、よくなりたいか」とおっしゃったのです。

兄弟姉妹、あなたも、病気の症状のみならず、自分の命が時間の流れの中で変に硬直し、悪い流れに捕らわれていたり、病気でいることに満足し、変わることを諦めたりしていませんか。主は私たちの病気を癒すのみならず、凝り固まった、淀んだ人生から解放してくださいます。ですから、私たちも、自ら立ち上がって前進しようではありませんか！

４. 一つ心で共に過ごす毎日！

４６節に「毎日、心を一つにして宮に集まり」とあります。２千年前の彼らは教会も聖書も、クリスチャンの習慣も、何も定まっていませんでした。しかし、彼らには、一つ心で共に過ごす、素朴な毎日があったのです。

今、世の中は“多様性”の時代と言われています。この言葉を、自分の身勝手やわがままを助長する論理として使ってしまうと、社会はバラバラになってしまいます。

教会は一つ心です。共に祈り、賛美し、奉仕しながら活動するのです。私たちは、一つ心で、キリストの体として、頭であるキリストに従って行く者でありたいと思います。

５. 捧げ物で支えられた活動！

４５節に「必要に応じて、みなに分配していた」とあるように、彼らは教会や貧しい人のために捧げることを躊躇しませんでした。

パウロが世界宣教に行く時に、アンテオケの教会が捧げたように、福音を宣べ伝えるため、弱い人を支援するために捧げたのです。

信仰は心の中の理想論ではなく現実です。実際の社会の中で生きて働く信仰の現れが教会です。この教会を共に支えていけることを感謝します。

５つの柱を生活の基本とし、シンプルなクリスチャンライフを復活させ、恵まれてまいりましょう。