無名の働き人
列王記第二5章1節~14節
アラムの王の将軍ナアマンは、…勇士ではあったが、らい病にかかっていた。アラムはかつて略奪に出たとき、イスラエルの地から、ひとりの若い娘を捕えて来ていた。彼女はナアマンの妻に仕えていたが、その女主人に言った。「もし、ご主人さまがサマリヤにいる預言者のところに行かれたら、きっと、あの方がご主人さまのらい病を直してくださるでしょうに。」…アラムの王は言った。「行って来なさい。私がイスラエルの王にあてて手紙を送ろう。」そこで、ナアマンは銀十タラントと、金六千シェケルと、晴れ着十着とを持って出かけた。…
万代師は、インド伝道の真最中です。主は常に私たちの思いや願いにまさることをしてくださるお方です。今日は最終日ですが、回を重ねるに従って、人は増えていきますので、天候が守られ、たくさんの方が集められ、主の救いといやしが現されるよう続いてお祈りください。
今日は、アラムの将軍ナアマンがいやしの恵みをいただくきっかけとなった一人の少女の働きにスポットライトを当てて恵みをいただきましょう。少女は、イスラエルから略奪され、ナアマンの妻に奴隷として仕えていました。敵国であるアラムとその将軍のナアマンを恐れ、恨んでいたことでしょう。しかし、らい病に冒されているナアマンを見て、滅んでしまえばいいとは思わず、様々な葛藤を捨てて「サマリヤにいるエリシャのところに行かれたら、きっとらい病が治る」と証ししたのでした。今日は、神を証しすることがどれほどの祝福をもたらすかを考えてみましょう。
1.「証しの力」を信じよう
無名の少女が意を決して、らい病のナアマンに神のいやしを証ししたことによって、ナアマンはいやされ、アラムにとっても大きな恵みとなりました。「全世界に出て行き、全ての造られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」(マルコ16:15)とイエスは言われました。神から恵みをいただいた者として、常に恵みを誰かに証しするという使命があります。あなたの小さな信仰の行為が、まわりに大きな恵みを起こします。
2.働き人として用いていただこう
カナの結婚式で宴会の途中、ぶどう酒がなくなり、イエスはしもべたちに水がめに水を満たしなさいと言われました。イエスが言われるように一生懸命に働いて水を汲んだしもべたちだけが、水がぶどう酒に変えられるという神の御業を目の当たりにしたのでした(ヨハネ2:11)。このしもべたちもナアマンに証しした少女も、無名の働き人でしたが、神を信じて大きな働きをして用いられました。
3.働き人から受ける恵み
少女の小さな証しが、ナアマンはもちろんアラムの国にも、そして少女自身にも大きな恵みをもたらしました。私たちも多くの無名の働き人によって恵みをいただいていることを忘れてはなりません。私は救われる前に、高知で昼間は働き、夜は定時制の高校に通っていました。ある日、友だちから彼の机の中に入っていたという一枚の教会のトラクトを渡されました。そこには「あなたも教会に行ってみませんか」と書かれていました。それから何カ月も自分の引き出しにしまったままでした。楽しく過ごしていましたが、このままでいいのかと人生に疑問を持つようになった時、そのトラクトにあった教会に導かれ、クリスマスに洗礼を受けたのです。だれが配ったかわからない一枚の教会の案内チラシがきっかけで、私は信仰を持ちました。そして今の私がいます。感謝しかありません。また、母が病気になった時、母に手を置いて祈ると、目の前で母がいやされました。この恵みによって、病で苦しんでいる方のために手を置いて祈らなければならないことを教えられました。私たちも受けた神の恵みを証しするならば、神の栄光が現されます。名もない私でも、働き人として用いてくださいと願おうではありませんか。