運命を変える神の選び
宣告。マラキを通してイスラエルにあった主のことば。「わたしはあなたがたを愛している。」と主は仰せられる。あなたがたは言う。「どのように、あなたが私たちを愛されたのですか。」と。「エサウはヤコブの兄ではなかったか。――主の御告げ。――わたしはヤコブを愛した。わたしはエサウを憎み、彼の山を荒れ果てた地とし、彼の継いだ地を荒野のジャッカルのものとした。」マラキ書1章1節~3節
今日はマラキ書1章の「あなたは私たちをどのように愛したのですか」という問いに、「エサウはヤコブの兄ではなかったか。わたしはヤコブを愛した」という御言葉から、この世の原理とは異なった、運命を変える神の選びについて、学んでまいりましょう。
1.私があなたを選んだ
イサクの子、エサウとヤコブは双子の兄弟です。ヤコブは兄のかかとをつかんで産まれてきました。(ヤコブは押しのける・だますという意味もあります)当時、長子は全ての財産と神の祝福を受け継ぐことができ、それ以外の子はそれを受けられない時代でした。しかし、神は兄エサウより弟ヤコブを選んで、祝福すると言われたのです。御言葉に「あなたがわたしを選んだのではなく、わたしがあなたを選んだ」とあります。私たちが神を選んだのではなく、神が私たちを選んで下さったのであり、信仰を与えられて今ここにいる事実こそ、神に選ばれヤコブのように愛され、祝福を頂けるということです。神の愛は、選びによって現わされるものであり、お金や家柄や知識があるというような、この世の原理とは異なる基準であることをはっきりと教えています。
2.選びを自覚できない時、恵みを失う
イスラエルの民は、エジプトを脱出し約束の地カナンを目指しますが、すぐに神の恵みを忘れて不満を言い出します。それを聞かれた神は、40年間約束の地に入れないと言われました。このように神に選ばれた者だと自覚できない時、恵みを失ってしまいます。しかし、神の愛は尽きることなく、イスラエルの民が荒野を旅して行く中で、モアブの王がのろって追い出そうした時、「この民をのろってはいけない。わたしはこの民を祝福している」と言われ、導いて下さいました。神の恵みに感謝したいと思います。ヤコブ同様に神に選ばれ祝福された人にギデオンがいます。異民族ミデヤン人の侵略に苦しむイスラエル。ギデオンもミデヤン人を恐れ、酒ぶねで小麦を打っていました。その時「勇士よ」と神の声が臨み、尻込みするギデオンに、不思議なしるしを見せます。神が共におられるとギデオンが確信したとき、神と共に生きる本物の勇士へと変えられました。13万5千人の敵軍に300人の兵士で勝利したのです。ギデオンの勝利はただ神による勝利でした。
3.生涯を祝福して下さる神
長子の権利を切望したヤコブは、空腹のエサウと取引したり、年老いた父を騙したりして、家を追われた時、神の声を聞きます。「わたしは決してあなたを見捨てない」と。兄を騙した彼が今度はおじのラバンに騙される側になりますが、その度に神の助けと祝福を受けます。20年の後、兄との再会の前にヤボク川の渡しで、祝福をつかみ取るまで神と組み合って戦うように祈ったヤコブ。恐れていた兄との再会はまさに奇跡でした。ヤコブの生涯と同じように、私たちも神によって整えられ守られる、選ばれた者の特権を一生分頂いています。聖書はあなたが白髪になっても背負って救い出すと約束しています。神が私たちを生涯、神の作品として整え最高に輝く者として導き続けて下さること、今日自分が選ばれた者として、神の前にいることを感謝したいと思います。