神が備えておられる恵みを体験する秘訣
…この地にききんがあった。それで、ユダのベツレヘムの人が妻とふたりの息子を連れてモアブの野へ行き、そこに滞在することにした。その人の名はエリメレク。妻の名はナオミ。…こうしてナオミはふたりの子どもと夫に先立たれてしまった。…ルツは言った。「…あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。あなたの死なれる所で私は死に、そこに葬られたいのです。…」…畑で落ち穂を拾い集めたが、それは、はからずもエリメレクの一族に属するボアズの畑のうちであった。…
ルツ記1章1節~2章7節
ベツレヘムに住んでいたエリメレクは、ユダの地が飢饉のため家族を連れてモアブへ移り住むことにしました。彼は家族を養うために一生懸命働きましたが、亡くなってしまいます。妻のナオミは子どもを育てるために一生懸命働き10年後、子どもをモアブの地の女性と結婚させました。しかし、まだ孫ができないうちに息子が2人とも亡くなってしまったのです。本当に悲しい出来事の中で、ナオミはどのようにこれから生活をしようかと考えました。そこでユダの地の飢饉が終っているという噂を聞き、2人の嫁と一緒に故郷へ戻ることにしました。しかし途中で、嫁たちには、自分の国に残って再婚させることが最善だと思い直し、2人にそう告げました。初めはどちらもナオミと一緒に行くことを望みましたが、ナオミの説得によって、弟嫁のオルパはナオミの思いを受け止めて実家に戻っていきます。しかし、「もし死によっても私があなたから離れるようなことがあったら、主が幾重にも私を罰してくださるように。」というルツの強い決意を聞き、ナオミはルツを連れてベツレヘムへ帰りました。この後、生活のため落穂拾いに出掛けたルツは、ボアズと出会い結婚します。そして驚くべき恵みの人生を手にするのです。彼女の生き方から神の恵みを体験する秘訣を学びましょう。
1.神の御計画と恵みの大きさ
ルツが落穂拾いに行った畑は、はからずもボアズの畑であり、ちょうどその時ボアズがやってきたと書かれていますが、神の支配の中で偶然はありません。これは神の御計画であり計らいです。自分よりもナオミのことを思い、ユダの地にやってきたルツにもこれからの生活の不安や恐れがあったでしょう。しかし、ナオミを通して信じた真の神に信頼したルツに対する神の御計画は驚くべきものでした。神の御計画と恵みはいつも「あなたの目で見たことも耳で聞いたこともなく、考えもしなかったもの」と聖書には書かれています。彼女が幸せな再婚をしただけでなく、その家系にダビデ王が誕生し、ひいては救い主が生まれるという驚くべき恵みをいただいたのです。
2.神の恵みを体験する秘訣
イエスの一番弟子となったペテロも、皮膚病が癒されたナアマン将軍も、イエスの母となったマリヤも、皆自分が想像しなかった恵みを体験します。
私たちは、自分の思いや知恵、プライドを捨てることができないものです。神に言われても自分を変えない頑固さをあなたも経験しているのではないでしょうか。私たちは捨てることが苦手です。カバンはいっぱい机もいっぱい財布はレシートでいっぱい。信仰も、自分で何とかしようとして、神に教えられても自分が正しいという思いを捨てられずに神の導きを選ぶことができないのです。それでは、神の備えておられる驚くべき恵みを体験することはできません。あなたが神に導かれる時、捨てるべきものを捨て、選ぶべきものを選ばなければならないのです。
神があなたに備えているのは、本当に驚くべきものです。それを得るために正しい選択をし、強情な心や自分の経験やプライドを捨てることができるようにと願います。ルツのように、神の祝福の道を選び取り、驚くような恵みを経験させてくださいと共に祈りましょう。