見聞きすることのできる聖霊の働き
ですから、神の右に上げられたイエスが、御父から約束された聖霊を受けて、今あなたがたが見聞きしているこの聖霊をお注ぎになったのです。使徒行伝2章33節
先週の日曜は、ペンテコステの聖日でした。弱く、自信がなく、イエスを裏切りさえした弟子たちでしたが、聖霊が降った時、全世界に福音を宣べ伝える有能な使徒へと変えられ、教会が誕生したのです。
大切なことは、弟子たちを変え、力強い教会を生み出した聖霊の働きを自分のものとしてしっかりと活かし、日々歩んでいくことです。
今日、注目したいのは、ペテロがメッセージを語っている、使徒行伝の御言葉です。「あなたがたが見聞きしているこの聖霊」の、あなたがたとは、キリストを知らない一般の人々です。彼らに対し、「考える必要はない。今、目撃している出来事から、聖霊が働いていることがわかるでしょ。」と語っています。神の霊の働きは事実ですから、時には、はっきりと見えるリアルで具体的なものです。四つのことを押さえておきます。
1.聖霊に満たされる体験は、はっきりわかるものである
使徒行伝1章で、イエスに、「父なる神が与えて下さる約束の御霊を受けなさい。」と命じられた時、弟子たちは、聖霊がどんなものかわかりませんでした。ところが、その後、自分たちが聖霊に満たされたことがわかったのです。なぜでしょうか。
それは、激しい風が吹いて来るような響きがあり、家全体が動くような感覚で、炎のような分かれた舌のようなものがひとりひとりの頭上に留まるような、明らかに体験したことのない出来事に遭遇したからです。その上、自分たちが習ったこともない言葉をいきなり語り始め、それを聞く人が聞けば、「あなたは、ある外国語で聖書の神を賛美している。」と言われ、驚いたというのです。
賜物としての聖霊をいただくことは重要なことで、この恵みをいただいた時、あなた自身にもはっきりわかります。聖霊の満たしを体験したかどうか不確かな兄弟姉妹は、先生方に祈ってもらって下さい。祝福が残されている証拠ですから、さらに聖霊の働きの中で深められていきましょう。
2.聖霊によって支えられた、特別な言葉が与えられる
今日の聖書の箇所は、ペテロが初めて語った説教です。ペテロは説教の練習をしていたのでしょうか。いいえ、彼は無学のただびとで、7週間前は、「イエスなんて、知らない。」とイエスを裏切っていました。彼の口からは、愛の言葉どころか、嘘が出て、3人を説得することさえできませんでした。
「どうすればいいでしょう。」と聞く人々に対し、ペテロが今、語りました。「イエスを信じ、洗礼を受けなさい。そうすれば、神から聖霊をいただき、あなたの人生も救われて変わる。」この時、ペテロの言葉を受け入れた人は三千人でした。ペテロが変わったのは、聖霊に満たされたからです。
あなたが語る言葉も、イエスの愛に触れ、聖霊をいただくと、変えられます。今までは、泣き言や愚痴ばかりが出ていたのに、希望を語り、周囲にいるみんなの心が励まされる、そんな人へと変えられていきます。
3.聖霊によって、あり得ない不思議が起こる
使徒行伝3章には、生まれつき足のきかない男に対し、ペテロが、「イエス・キリストの名によって、歩きなさい。」と言って、男を立ち上がらせた話があります。使徒の周りには、神の奇跡がいつもありました。それまで、魚を捕ることしか知らない不器用なペテロたちでしたが、聖霊に満たされ、キリストの弟子としての働きをし、その業は、確かに見たり聞いたりすることのできる形で現わされていきました。
インドの集会でも、たくさんの人々が癒やされました。インドで起こることならば、日本でも起こると一緒に信じていきましょう。
4.聖霊によって励まされ、大胆さが与えられる
使徒行伝4章には、ペテロとヨハネが民の指導者に逮捕され、おどされた後、釈放され、仲間のところに戻り、共に祈った祈りがあります。「彼らの脅かしをご覧になり、あなたのしもべたちに御言葉を大胆に語らせて下さい。」すると、集まっていた場所が震い動き、一同は聖霊に満たされ、大胆にキリストを宣べ伝えた、というのです。
聖霊が注がれると、小心者で臆病者の私たちの生き方が、自分らしく力強いものに変えられます。私たちは、一人で生きるようにはされていなくて、命の与え主である神が共におられると、本当に平安で元気です。いつも喜んで堂々としている、見える働きを聖霊によって与えられてまいりましょう。