自分が何者であるかを知る

主は仰せられた。「…イスラエル人の叫びはわたしに届いた。わたしはまた、エジプトが彼らをしいたげているそのしいたげを見た。今、行け。わたしはあなたをパロのもとに遣わそう。わたしの民イスラエル人をエジプトから連れ出せ。」モーセは神に申し上げた。「私はいったい何者なのでしょう。パロのもとに行ってイスラエル人をエジプトから連れ出さなければならないとは。」神は仰せられた。「わたしはあなたとともにいる。これがあなたのためのしるしである。わたしがあなたを遣わすのだ。…」       出エジプト記3章7節~12節

 

今日の聖書箇所は、神がモーセに初めて声を掛けられた時の話です。神はモーセに、エジプトに行って神の民を救い出せと命令されたのです。彼は、自分にはできないと思いましたが、神はできると言うのです。そして実際に、モーセが驚くべき奇跡によって民をエジプトから導き出した偉大な指導者となったことを私たちは聖書を通して知っています。
神が共におられることを信じて行動に移す時、私たちにも驚くべきことが起こることを学びましょう。

1.神に自分の価値を教えられる

モーセはこのとき80歳の老人で、自分には不可能だと思いました。そして私たちも、同じようなことを思うのではないでしょうか。イスラエル人は、海が2つに分かれるのを目の前で見ていながら、すぐに不信仰になり、神に裁かれることを口にします。神の目から見れば、彼らは愛され、祝福を約束された宝の民だったことに気づかず、神の約束を信じることができなかったのです。それでは神からの祝福をいただくことはできません。あなたが自分自身を何者であると思おうとも、神の目から見ればあなたは神の最高傑作であり、高価で尊いのです。神の目から見た自分の本当の姿を知る時、神からの豊かな恵みをいただくことができるのです。

2.神のご計画がある

モーセは、80歳の自分に大きな働きをすることができるとは考えていませんでしたが、神はご計画をお持ちでした。彼が生まれた時、多くなりすぎたヘブル人を恐れ、生まれてくる男の子を全て殺すようエジプトの王の命令が出ました。しかし両親は、モーセを殺すことができず、パピルス製のかごに乗せてナイル河に流し、それを王の娘が見つけて自分の子とします。王宮で最高の教育としつけを受けてモーセは育ちますが、40歳の時、いじめられるヘブル人を守るためにエジプト人を殺してしまい、ミデヤンの地に逃げます。それから40年、羊飼いとして生き、80歳の時に神から声を掛けられ、エジプトから民を導き出す使命をいただき、120歳で天に帰りました。彼が、一番輝いたのは80歳になって神の驚くべき計画を教えられてからです。彼は知りませんでしたが、神はモーセが生まれた時から彼に対するご計画をお持ちだったのです。

3.自分が何者であるかを問う

モーセは、全てが神のご計画で、自分はイスラエルの民をエジプトの地から引き出すために生まれてきたのだと確信したのです。モーセに大きな使命があったように、私たちもこの時代に生かされている者として、しなければならないことが絶対にあるのです。あなたは神の作品であり、良い行ないをするために良い行ないさえ神が備えて下さっていると聖書に書かれています。
子どもの頃から人前に立つのが大嫌いな私を、神は不思議な導きにより、なぜか皆さんの前に立って神のみことばを伝える者とされました。自分が何者かを問い、生きる使命は何かを問い続けて祈っていくことです。神はモーセに教えられたように、あなたにも教えて下さいます。その使命に生きることができるように導いて下さいと祈りましょう。