キリストのもとにへりくだり委ねよう

…神の力強い御手の下にへりくだりなさい。神が、ちょうど良い時に、あなたがたを高くしてくださるためです。あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです。…悪魔が、ほえたけるししのように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。堅く信仰に立って、…悪魔に立ち向かいなさい。…あらゆる恵みに満ちた神、…神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみのあとで完全にし、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。…     第一ペテロの手紙5章6節~11節

厚生労働省が、今までの「4大疾病」がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病に、精神疾患を追加して「5大疾患」とする方針を示しました。心の病が国民病となった時代に、本当の癒やしはどこにあるのでしょうか。今日は、癒やしの礼拝です。命の与え主である神からの癒やしをしっかりと受け止めてまいりましょう。
2千年前、聖霊を注がれたイエスの弟子たちが使徒となり、ローマ帝国が支配していた当時の全世界、地中海沿岸の国々に福音を宣べ伝えていきました。人々はイエスを信じ救われ、どんどん教会が建て上げられていったのです。しかし、ローマの皇帝の守護神を信じなければいけないという命令に対し、初代のクリスチャンは、「私は、イエスだけを信じる。」と信仰を明確にしたのです。そのため、多くの人々が捕らえられ、闘技場でライオンや熊と戦わせられたり、たいまつ代わりに燃やされたりして、命を失った者もたくさんいたのでした。そういう状況の中で、教会を励ますために書かれたのが、ペテロの手紙です。ですから、ここに描かれている苦しみは、単に辛いことがあるという程度のことではなく、生々しい迫害でした。
あなたを苦しめている病がどれほどリアルなものであったとしても、それに負けない救いと癒やしの約束を、神が下さっています。私たちの人生が、揺らぐことのないものとなる賢さの根源を、発見しておきたいのです。三つのことを心に刻み付けて下さい。

1.病や思い煩いを、神に委ねる

自分には解決する能力がないのに、問題を抱え込み、勝手にこねくり回し、どんどん自体は悪化していくということはありませんか。病気も、素人療法をいろいろ試してかえって悪くしてしまうということがあります。私たちの手に余る試練や試み、健康の不安から来る一切の悩みを、主イエスに委ねる感覚を持ちましょう。
「信仰とは…。」と難しく理屈を考えないで、聖書の御言葉をしっかりと受け止めましょう。「神が私たちを愛して下さるのだから、思い煩わないで明け渡しなさい。」と聖書は語っています。「私の不安も、病気そのものも、神様、あなたにお委ねしますから、お取り扱い下さい。癒やして下さい。」とはっきりと告白していきましょう。

2.神の御前にへりくだり、悪魔の働きと縁を切る

聖書の世界は、神の救いと悪魔の滅びをはっきりと対比しています。命を与え、私たちがさらに豊かに命を喜ぶために来て下さる良き羊飼い、神のひとり子イエス。色んな罠をしかけ、幸せを奪おうと誘惑し、囁き、私たちを滅ぼすためにやって来る悪魔。どちらの働きを受け入れますか。本当に、気をつけなければいけません。
確かに、私たちが生きるこの世には、様々な力が存在しています。「あなたがたは、神の力強い御手の下にへりくだりなさい。」と聖書が勧めているように、救い主と共にいることを選び取りたいのです。
「あなたがたが魂に幸いを得ているように、すべてのことで幸いを得、かつ、健やかであることを祈る。」と聖書は宣言しています。私たちが健やかで、日常生活の事柄においても祝福を受け、救われた喜びを持って生きることが神の御心なのです。あなたを病気に閉じ込め、生き生きとした毎日から切り離そうとしているのは、悪の霊の働きです。悪魔の働きとちゃんと縁を切りましょう。

3.必ず引き上げられるという神からの恵みの約束

苦しみの中にずっと留まり続けることを、良しとしてはなりません。聖書は、「あらゆる恵みに富みたもう神」と語っています。それは、即ち、あなたのための恵みも神はちゃんとお持ちだということです。そして、しばらくの苦しみの後、ちょうど良い時に、必ずあなたを強くし、引き上げて癒やして下さり、不動の者として下さる。それなのに、「あらゆる恵みに富みたもう神」に対する信仰を忘れてはいけません。あなたが今、しばらくの間、苦しんでいるならば、「主よ、そろそろ私は癒やしていただくべきです。」と神の力をいただいて、強く立ち上がろうではありませんか。
病気をあなたの一生の間、当然のことにしてはなりません。主に癒やされて、さらに大きな栄光をお返ししようではありませんか。「神のご支配が世々限りなくありますように。」とあるように、クリスチャンには、神の恵みはずっと豊かに流れ続けるのです。